書評;『UNIXの考え方』

UNIXという考え方―その設計思想と哲学

UNIXという考え方―その設計思想と哲学

テンプレ評

内容:★★★ 読みやすさ:★★★
総頁(本文):148(145)
読了時間:10時間
想定読者(必要知識):情報系の学生以上(基本的なコンピュータの知識)

書籍概要

  • UNIXの根本にある哲学を解説する。
  • UNIXの具体的操作の解説は、例示を除いて一切無い。(改訂 新Linux/UNIX入門による補完で、基本はバッチリ)

良かったところ

  • 焦点を絞ったことで、非常にコンパクトにまとまっている点で良い。
  • UNIXの哲学は、ソフトウェア業界にとどまらず、一般的にみて方法論として優れている。下手なビジネス書よりも面白い。
  • フィルタとしての機能を高める、いわゆる”CUIの良さ”が直接的に書かれている。
  • 32頁からの人間による三つのシステムが面白かった。あらゆる事象にあてはまる法則で、思慮深い。
  • 第9章「UNIXとその他OSの比較」が面白かった。選択肢は絞るべきか、広げるべきか。

悪かったところ

  • フェアじゃないが、その他のOSとして取り上げられているものが『Atari』『MS-DOS』『OpenVMS』とクラシック。