システムありき、テーマありき

自分は、ゾンビとか好きで、
今現在どんなゲームが作りたいと聞かれたら、
B級ゴテゴテ気持ち悪いホラーや、肝試し驚かしゲーが作りたい。
でも、そういったテーマを出したところで、
それを実現するゲームシステムはどうしようか。
結論に至る前に、いくつか話をいれたい。


バイオハザードの戦国版

鬼武者のプロデューサ(ディレクタ?)の方は、戦国バッサリゲーが作りたいと考えた結果、
バイオハザードの戦国版」としてプレゼンする事で、企画を通したと聞いた事がある。
実際、完全新作で戦国バッサリゲーを作ったところで、成功しただろうか?
少なくとも、バイオハザードのシステムを踏襲した事が、
鬼武者シリーズ成功の大きな一因になっていることは、確かである。


■ナイツの肩透かし

幼い頃初めて「ナイツ」をプレイしたときの、”肩透かし”を覚えている。
何かと言うと、自分は「空を自由に飛び回れる」ようなゲームだと思っていたからだ。
しかし、実際は決められたコースがあり、上下移動が主なゲームだった。
最近になって思ったのは、”ソニックシリーズのシステムを引き継いだ”んだってことだ。
きっと、プロデューサないしディレクタの方は、
もともと「空を自由に飛び回れる」ゲームが作りたかったんじゃないだろうか。
けど、ただそれをゲームとして表現するために、システムはどうしようかと考え、
結果「ソニックの空中版」と、企画したのではないだろうか。


■{ゲームシステム}の{テーマ}版

何でもそうだろうが、
中身(システム)は同じでも、パッケージ(テーマ)を変えれば違ったプロダクトになる。
そこで、システムデザインとテーマデザインを別物とはっきり区切った方が、話がわかりやすい。
(当ブログでは、「ゲームデザイン=システムデザイン+テーマデザイン」を公式として定義しよう。)


例えば、ゲームデザイナという役職に関して。
システムデザイナとテーマデザイナを分けると良いのではないか。
例えば「Rez」や「アストロノーカ」のように、システム面で個性が飛び抜けていても、
パッとしないゲームは、”テーマデザイン”に足りないものがあったと考えることが可能である。
そこで、本来のゲームデザイナの方に加え、”テーマデザイナ”を擁立する事で、
テーマデザインに関して、テコ入れをするというのは合理的である。